「太陽系における惑星の定義」と「冥王星」
2006年9月14日 23:40

Credit:The International Astronomical Union/Martin Kornmesser
▲新定義に基づく太陽系の8つの惑星と3つの矮惑星
(クリックすると拡大写真になる)
すっかりご存じだと思うが、2006年8月14日から25日までチェコのプラハで開かれていた国際天文学連合(IAU = International Astronomical Union)の総会で、「惑星の定義」が採択され冥王星が惑星の地位を失った。
決議は下記PDFで読むことができる。
"Definition of a Planet in the Solar System" AND "Pluto"(pdf file)
http://www.iau.org/fileadmin/content/pdfs/Resolution_GA26-5-6.pdf
で、語学力に自信はまったくないが(苦笑)、他人の手によるフィルターの入らない文献を読みたく翻訳してみた。
国際天文学連合:太陽系における惑星の定義
現代の天体観測により惑星系に関する我々の理解は変化しつつある。そして、現在、用いている天体の命名法にも、新しい決定を下すことが重要になってきた。 特にこれは、「惑星」にあてはまることだ。 「惑星」の語源は「惑うもの」であり、天球を動くだけの光という特徴が知られることにより名付けられた名前である。 最近の発見により得られた科学的な情報に基づき、惑星に関する新しい定義をつくることにする。
国際天文学連合は、ここに、我々の太陽系に属する惑星および衛星を除く、その他の天体を、以下に3つの明確な分類を定義する。1.太陽系の惑星(※1)とは、(a)太陽の周りを回り、(b)十分大きな質量を持つために自己重力が固体としての力よりも勝る結果、重力平衡形状(ほぼ球状)を持ち、(c)その軌道近くに類似する天体が存在しない天体であること。
2.太陽系の矮惑星(Dwarf Planet, 日本語名は仮称)(※2)とは、(a)太陽の周りを回り、(b)十分大きな質量を持つために自己重力が固体としての力よりも勝る結果、重力平衡形状(ほぼ球状)を持ち、(c)その軌道近くに類似する天体が存在する、衛星でない天体であること。
3.太陽の周りを公転する衛星を除く、上記以外の他のすべての天体(※3)は、"Small Solar System Bodies"と総称する。
※1:太陽系の惑星は水星、金星、地球、火星、木星、土星、天王星、海王星の8つ
※2:基準ボーダーラインにある天体を矮惑星(Dwarf Planet, 日本語名は仮称)とするか他の種別にするかは、今後、国際天文学連合の手続きにより制定されることになる。
※3:これらの星は、小惑星、は、現在大部分の太陽系の天体、ほとんどのトランス・ネプチュニアン天体(※4)、彗星および他の小天体を含む。
※4:トランス・ネプチュニアン天体は、海王星より遠方にあって太陽の周りを回る天体である。
冥王星に対しての定義
国際天文学連合はさらに、以下を決議した。
冥王星は上記の定義による"dwarf planet"であり、トランス・ネプチュニアン天体の新しい種族の典型例として認識する。

Credit:Courtesy NASA/JPL-Caltech.
▲地球と月、冥王星とカロンの大きさの比較、なんと小さな星であることか
冥王星(Pluto)は、1930年にアメリカのクライド・トンボーによって発見され、先日までは太陽系9番目の惑星であった。
他の惑星と異なり、極端な楕円形の軌道を描き、太陽を一周するのに248.54年もかかる。
※更に外側を公転する矮惑星(Dwarf Planet, 日本語名は仮称)エリス=旧名:2003UB313は、540年かけて太陽を一周する。
直径は2274kmであり、地球の月よりも小さい。
表面温度は-230~-210℃でメタンの氷に覆われており楕円軌道といい、惑星よりむしろ彗星に似ていることから、彗星説も有力だ。
4つの衛星を持ち、最大の衛星カロンは1978年が発見される。
直径が冥王星の半分以上あり、二重惑星とみなされることもある。
ブログを読んでいると、賛否両論あるが、反論はどちらかと言えば感情論である。
一度決めた定義なのだから変更しないではなく、科学の進歩で疑問点が見つかれば、定義も書き換えられるのが正しい考え方だと思う。
私は今回の国際天文学連合決議結果は定義も論理的であり評価したい。
但し、今回の決められた定義も未来永劫続くとも思えない。
今後10年で、冥王星は新たな発見が続くと言われている。
新たな発見で冥王星だけでなく太陽系の惑星全体の定義も変更されていくことだろう。
参考リンク
国立天文台ホームページ・惑星の定義について
http://www.nao.ac.jp/
Solar System Exploration Home Page
(NASAによる太陽系のサイト)
http://sse.jpl.nasa.gov/index.cfm
国際天文学連合(IAU)
http://www.iau.org/
お役に立てれば幸い。
発売日が冥王星が太陽系の惑星からはずれたタイミングと見事に重なり、予約したもの注文が殺到し、首を長くして待っていたCDがようやく手元に届いた。
演奏は、サイモン・ラトル率いる名門ベルリン・フィル。
1955年英国リバプール生のラトルは現存する指揮者では、現時点で最も期待され人気が高い。
マーラーをはじめとする近代音楽の録音で評価は高い。
せっかく手元にあるので、「惑星」の名演3枚とラトル盤(冥王星付)を聴き比べてみた。
このCDも「ラトルの録音にハズレなし」の言葉を裏切らなかった。
颯爽として切れのある演奏は過去の名演に臆することはない。
<全収録曲>
CD1
- ホルスト:「惑星」作品32 全曲
- マシューズ:冥王星、再生する者
CD2
- サーリアホ:小惑星4179
- トゥータティス ピンチャー:オシリスに向かって
- ターネイジ:セレス
- ディーン:コマロフの墜落
ホルストが作曲し、オーケストレーションが完成したのが1917年。
初演は1918年9月29日、ロンドンのクイーンズ・ホールでエードリアン・ボールト指揮クイーンズ・ホール管弦楽団によって演奏された。
一方、冥王星(Pluto)は、1930年にアメリカのクライド・トンボーによって発見された。
原曲にない、「冥王星~再生する者」は1999年にケント・ナガノとハレ管弦楽団からコリンズ・マシューズに作曲を依頼され2000年に完成した曲である。
本来のエンディングであった「海王星」から途切れることなく、違和感なく続き「見事に、この曲を締めくくるのは見事だ。
また、CD2に納められた4曲は小惑星をテーマにしておりすべて、この録音のためにラトルがわざわざ作曲を依頼した新曲だ。過去の名盤に負けまいとする、並々ならぬ、ラトルの意気込みが感じられるというものだ。
CDエクストラで、ラトル自らがこの作品を語るが、作曲者であるホルスト、初演者であるボールトへ限りないリスペクトと作品に対する完璧までの理解が感じられる。
ラトルは、「この作品は『惑星』へのオマージュである」と語る。
この録音は先達へのリスペクトと新天地へのチャレンジ精神に溢れた、数ある「惑星」の中でも屈指の名演
偶然とはいえ、ラトルを知らずして、このCDを入手できた多くの方々は実に幸運だ。
サイモン・ラトル(東芝EMI)
http://www.toshiba-emi.co.jp/classic/rattle/
投稿者: Dakiny 日時: 2006年9月14日 23:40 |
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