今日の哲学:葬儀は何のために行うのか?
2006年7月12日 16:32
本日のコラムに書く文章は、常々疑問に感じていたことでもある。
慣習から大きく離れた極論であるので、こんな考えもあるのだなぐらい読み流していただければ幸いだ。
7月11日午後7時より、父の七日法要を行った。
七日法要は、多くは葬儀の後、遺骨が帰ってから行われる。私たちもそうしたが…、一応正式に…。
と書けば聞こえがいいが、僧侶も呼ばず、中陰壇(仮壇)の前で喪主である私が拙い経を読み、家族が焼香しただけの粗末なもの(苦笑)。
さて本題。
葬儀は何のために行うのか?
私にとっての宗教(仏教)は生きていくための指針ではあり、崇高な哲学ではあるが、仏も浄土もわかりやすく教えを語るための手法であると考えているにすぎない。
つまり宗教はリスペクトするものの無神論者だ(笑)。
よって、葬儀は故人を無事極楽に届けるために行う儀式などなどとは決して思わない。
葬儀とは『親しい人々が故人と別れるためのセレモニー』と考えている。
親しい人が亡くなれば、多くの方は悲しい。それは人として当たり前の気持ちだ。
お経は故人を偲ぶためのBGMにすぎず、通夜や告別式の終了後に集まって食事をしながら故人についての思い出を語ること。
現在の葬儀の主はこちらではないかと考える。
であるとすれば、遺影ではじめて故人の顔を知る人は呼ぶ必要などないと思うのだ。
要職についている方の家族が亡くなった場合、大半の参列者は社交辞令で来ているにすぎない場合が多いから、呼ばれないほうがありがたいだろう。
無宗教の人の葬儀であれば、僧侶は呼ばず遺族や友人のみ集まり、遺体を前に一晩酒を飲食を行うだけ終わり。そんな葬儀であってもいいと思う。
香典て何のためにあるのか?
父は社交辞令の贈り物は大嫌いだった。
贈るのはともかく、もらうのは大嫌いであった。
とはいえ、モノを貰うことが嫌いであったわけではない。
ごく親しい人々からの季節を問わずの手土産は喜んだ。
香典は何のためにあるのか?
葬儀費用や遺族の今後の生活に対する助成金であろならば意味もがわかるが、
では香典返しとは何か?
遺族の手間や葬儀費用を嵩ませるだけの全く意味のない慣習にすぎないと思うのだ。
父の場合は、故人の性格もあり香典はお断りとした。
ゆえに香典返しもない。
慣習だからと決めつけないで、当たり前のように香典を受け取るのではなく、受け取るのか、受け取らないのかの是非ぐらいは考えてほしい。
戒名は何のためにつけるのか?
まぁ、俗にいうあの世の名前だ。
いろんな文を読むと、寺院によれば何十万、何百万とかかり、支払う金額に応じて位の高い戒名をつけれくれるらしい。
釈迦の教えでは仏の下では人は平等なので、位の高い戒名などナンセンスもいいとことだ。
父は浄土真宗で葬儀を行ったので、教えに基づき法名をつけてもらった。
葬儀を頼んだS住職は生前の父に面識がなく、法名もそれなりのものにすぎない。
院号は母の希望によりお願いした。
特別なお金を払ったわけでなく、本山の決めた金額+αを支払ったのみ。 ※浄土真宗には戒がないので、戒名とは呼ばれず法名と呼ばれる。
まぁ、無宗教の方が何十万と支払い、戒名をつける意味なんてない。
墓は何のためにあるのか?
父の墓を作る予定はない。
一周忌に本山(京都にある東本願寺)に納骨し、永大供養をお願いする予定だ。
※浄土真宗の教えでは墓は必ずしも必要なものではなく、墓を持たない寺院も多い。
なぜならば、我が家は女子ばかりであるし、弟は独り者だ。
どこに墓を作ろうが、1世紀たたずして必ず無縁仏となる。
盆にも花のない墓はあまりにも寂しすぎる。
まして山のように積まれた墓石は惨めだ。
数十年で参る人間のいなくなる墓ならいらない。
法要に併せ京都へ行き、ついでに京都見物してくるほうがよほどいい。
葬儀はもっと、もっと自由であっていいと思う。
形式的でない葬儀は、故人を想う気持ちは極めて本質的で真摯な葬儀である。
あたりまえのように葬儀を行うのではなく、「葬儀は何のため行うのか」「戒名とは」「香典とは」「墓とは」、もっともっと、その意義を考えてもよいと思う。
形式的な葬儀から逃れるためには、生前から準備しておくことは必要だ。
生きているうちに、家族や葬式コーディネイターと話し合う機会を持ちたいものだ。
葬儀の後、高3の長女と少し私の葬式を語った。
娘:お父さんはどんな葬儀がいい。
私:マーラーの『復活』を流してくれるといいな。
娘:葬式で『復活』はまずいだろう(苦笑)。
私:教養のある人だけしか意味がわからないからいい。
娘:ひねてるね。
私:ひねくれ者は、最期までひねくれ者らしく(笑)
参考になれば幸い。
投稿者: Dakiny 日時: 2006年7月12日 16:32 |
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